その日の機嫌は最高潮に悪く幕を閉じた。
『おはよ』
小さく微笑んだ由薇の後ろには、光り輝いて眩しい太陽。
「お前っ………どーやってここまで来たんだよ?!」
『廉………だけど…』
困惑したような表情を見せた由薇に苛立ちながらも、“トキヤ”じゃないことにも安心した。
「今度からは勝手なことすんな…」
『ごめん………』
「なぁにも、そんなに怒るこたぁねぇじゃねぇか」
加藤は苦笑を零しながらタバコを吸っていた。
………何でこいつが屋上に…
「ねーねー、由薇ちん。
今日由薇ちんの家行っちゃダメ?」
『……何、急に』
疑わしげな目を衣緒にむけて細める由薇に成一は焦ったようにフォローに入った。
「あのー、ほら、トキヤ!
由薇の知り合いならいい奴なんじゃねぇかなってみんなで言ってたからさ。
早めに見てぇなと思っただけだよ」
「そ、そうそう!」
慌てて肯定した衣緒に冷たい視線を送る千尋の目は、完全に「バカじゃないの」と物語っていた。
『いいけど……』
「何時頃なら居るんだ?」
影助が心なしかワクワクしたように聞くと、由薇は首を傾げて不思議そうに俺達を見た。
『いつでも居るけど』
……へぇ。
ずっと、一緒なのか。
ズキッ、と胸が痛んだのは気のせいではない。

