冷たい世界の温かい者達





「着きました」




『……ありがとうございました』




「い、いえっ‼」



由薇に喋りかけられた途端声を上擦らせるって何だ。



『………デカいな』




「でしょー?!



ここが白冷の倉庫!」





誇らしげに腰に手を当てた衣緒に成一は呆れたように息を吐いた。


「あー!衣緒さん!一緒にバイクいじりましょうよー!」



「えー?!


俺は由薇ちんの相手しなきゃなんないからさー!」


『………行ってしまえ』


「由薇ちん?!」



「あの………その女の方は…?」



メンツの1人の孝介。



「由薇ちんはねー、ふふー。


冷蝶だよ!」



衣緒がとっておきの秘密をばらすみたいにもったいぶって言うと、孝介は由薇を見て目を見開いた。



「あなたが………」



『………こんにちは』


「ぁ、こんにちは…」



少し微笑んで言った由薇に俺達も笑みが零れた。



「由薇ちんに手ェ出すなよ‼」


「出しませんよ‼てか、出せません‼」



ギャーギャーと騒ぎ始めた衣緒と孝介に楽しげに混じっていく成一と千尋。



『………賑やかだな』



「あぁ………いつもこんなんだ」




溜息を吐くと、由薇は穏やかに笑った。