「冷、こいつ由薇。 俺の妹」
「……お前、妹なんて居たのか」
「居たよ!いつも倉庫で言ってんじゃん!
俺の可愛い可愛いいもうゴフッ」
『由咲、何のつもりだ』
ギロリと睨みつけると由咲は悪びれもせず私に殴られた腹を押さえた。
「いや? 暇そうだったから連れて来ただけだけど。
こいつ副総長の久坂部 冷-Kusakabe Rei-」
『…帰る』
「え? 暇じゃん、冷無口で全然話聞かねぇから面白くねぇんだよ。 ついてきてよー」
『何で私がーー』
あの頃の私はどうしようもない程荒れていた。
もう家のこともあるし学校もつまらない。
そんな日々を過ごしていると由咲がこんな所に………
「……待て、由薇」
『気安く呼ぶな』
「……フッ」
陶器のような男は薄く笑って私に手を伸ばし、掴んで引き寄せた。
『何すーーー』
チュッ
何とも可愛らしく艶かしい音を立てた唇同士に、必死に抗おうとした。
由咲は「うわぁ……」と言いながら助ける気も無さそうにソファに座っていた。
どんどん舌が口内を犯し、ほぼ力が入らなくなっていると右耳にカチャ、と鍵がかかるような音がした。
それで我に返り舌を噛んで逃げると、血とどちらとも見当のつかない唾液を舐め取っていた。
「そのピアス、俺の女の証で
一生取れねぇ。」
……その瞬間は殺してやろうかと思った。
その時由咲に必死に押さえられてたのは言うまでもない。

