全員が潰れた時、由咲さんは素早く俺達を連れて車に乗り込んだ。
「あの雑魚組は俺の下の奴等だけで十分始末できる」
そう言い切った由咲さんは善さんの病院に車を走らせていた。
突然由咲さんの携帯が鳴って、由咲さんは素早くその電話に出た。
「……善か?
あぁ…あ? ……そう、か。
そのまま起こしとけ。 こいつ等に話させるから」
由咲さんは少し安心を滲ませた顔をすると電話を切りながら俺達に目を向けた。
「由薇に当たった弾は幸いにも二発とも胃だけで済んだらしい。
だからすぐに由薇も目を覚ましたから安心しろ。」
「……ッ」
安心しろ、なんて無責任な言葉信じられる訳がなかった。
助けるつもりで行ったのに、助けられてどーすんだよ……‼
由咲さんは無言で俯く俺をくしゃっと撫でた。
「お前はよくやった。
一度でも由薇を庇ったからな。
それだけであいつは十分幸せに思えただろうよ」
落ち着いた声が妙にすんなり心に響いて、やっぱり同じ血なのだと感じさせられた。
「着いた。 早く病室行くぞ」
急かす由咲さんと共に走り出すと、後ろで鼻を啜る声がした。
衣緒は安心したのか? それとも、成一が我慢した分溢れたのか?
唇を噛み締めてた影助? 我慢してた千尋?
……あぁ、全員だ。
手は握りしめすぎて白くなっていた。
もう、我慢できねぇよ。
由薇、頼むから…全てを明かしてくれ。

