柚紀は比較的おとなしかった。 発表はしないし、クラスメイトと話すこともなかった。 それが…何も無いことが、どうしても不自然な空間に見えた。 教室に遅れて入ってきたのは、あの祭りの時の兄貴だった。 「ぇ……」 あっちも気づいたのか、俺達を見ながら呆然とそこに突っ立っていた。