「……」 『ふふ、朔ー』 次の瞬間には顔は離れていて、首に腕を巻きつけて抱きついてきた。 あぁ、何か俺……役得? 「ゆ、由薇ち……」 いつの間にか静まり返っていた室内を見渡すと、間抜けヅラした奴等が一面に並んでいた。 「……由薇、もしかしてーー」 「完璧酔ってるだろ」 一口だぞ。 喉を鳴らしたのが一度だったのを考えると絶対に一口しか飲んでいない。 なのに…… 『あはは、朔いい匂いするー』 …これは衣緒よりタチが悪い。 衣緒も衝撃だったのか、酔いを一切感じさせないほど顔を青くした。