衣緒side 「……はぁ」 吐いた息は冬とは真逆なので全然見えなかった。 だけど、思った以上に重々しく吐いたことだけはわかった。 よりによって、旅行中に……しかも、あんな夢見るなんて最悪。 チッと思わず出た舌打ちは静かな空間によく響いた。 …気持ち悪い。 「女の子が全員由薇ちんみたいなのだったらなぁ~」 『何でだ?』 横から聞こえるはずのない声が聞こえて、ビックリした。 「え?! 何で居るの?!」 『危ないと伝えにきたんだ』 ここは、別荘から少し離れた深い川の崖のとこなのに。