「……悪い」
疲れた時に出る悪い口調。
それを聞いて溜息を吐いた衣緒は久登達に向き直った。
「……悪かった。
それに、確かにお前等に言う資格はないよな。」
そういうことだ。
全て、由薇にあるのだ。
謎も、資格も。
目細めて小刻みに震える由薇を見ると、由薇はすでに腕で体を押さえつけて俺を見据えていた。
『……今は、言いたくない』
違う、だろ。
“言えない”んだろう?
「……悪かったな。 その話はまた今度としよう。
今日は総会の為に集まったんだ。
雑談はその後だ」
影助が俺の代弁を果たしてくれて、総会へと話が進んだ。
話をしているときは口をはさみながらも由薇の背中をゆっくりと撫でていた。
そのうち震えも収まり、息を吐いた由薇に俺自身もホッとした。
「それなら、夏休み最後の日、暴走しようか?」
千尋のその一言で、長い長い総会は呆気なく終わった。

