『………裕樹か?
…何で裕樹の携帯にてめぇが出んだよ。
………あ? 黙って調査続けろ愚図。 お前は能無しか?あぁ?』
………怖いです、お姉さん。
『柚紀、裕樹には会ってるよな?』
………裕樹?
『あー…あのーほら、あれだ。
車にずっと居た男。』
あ、あの人。
「うん」
『あいつの横に居る黒スーツの奴とは目を合わせるなよ』
厄介だから、と付け足した由薇は面倒くさそうにわしわしと頭を掻いた。
車から降りると、さっきの男の人、改め裕樹さんが居た。
『はい。 で、施設に預けるのか?』
こいつ、とグリグリと頭を撫でてきた由薇に首を竦めると、裕樹さんの横から男の人が出てきた。
「それしかねーだろ」
『お前は出てくんじゃねぇよ、殺すぞクソジジイ』
「お前と13しか変わんねぇよ」
『チッ』
舌を打った由薇は裕樹に目を向けた。
「ほら、亜騎。 由薇にいっつもセクハラしてるからこうなるんだよ」
「そんないっつもしてねぇよ」
「………今、由薇の太腿を撫でてるその手は何」
『殺すぞマジで』
ギリギリと腕を掴む由薇はそれを振り払って真剣な表情をした。
『どうする気だ。』
「………施設も難しいなぁ」
「親元を探すっつっても無理があるしなぁ……」
『………私が養うか』
「え?!」
「………」
亜騎さんは当然だ、という感じに鼻で笑った。
「………んじゃ、柚紀が落ち着くまで頼んだねー」
柚紀side-end-

