ーーーコンコン
暫くして、車の窓が叩かれた。
それに反応した男の人は、俺から手を離してドアを開けた。
『いきなり何なんだお前は』
「悪い………少し、厄介でな…」
男の人はドアを閉めて、話し始めた。
そっと窓から顔を出すと、居たのはーー
綺麗な、女の人だった。
思わず見惚れてしまった。
だけど、女の人が怖い今はガタガタと体が震え始めた。
車の反対側から走って逃げた。
後ろから止める声が聞こえていたけど、ムリだよ。
心が、壊れそうだよ。
ボロボロと流れていた涙は、いつの間にか降っていた雨と同体して涙か雨か分からなくなった。

