その余裕はどこからくるんだ。
溜息を吐くと、影助はカラカラと楽しそうに笑った。
先に入って行った面々を1人で、教室の外から見据える。
ずっと無言だった。
罪の意識と感謝しか表れるものは無くて、かといって仲良くないこともなかった。
だから、余計に俺達の関係はギクシャクとしていたと感じる。
喋ることもなければ、笑うこともない。
影助が1番当てはまる。
だからこそ、あのメンバーで笑い合ったり、バカやれる日が来るなんて思ってなかった。
それもこれも、全てーーー
『朔? 来ないのか?』
教室のドアのすぐそばまで来た由薇は不思議そうに言った。
その、愛おしくてしょうがない存在の頭をくしゃりと撫でた。
指通りの良い冷たいサラサラの髪。
それから手を離して小さく笑った。
「ーーーあぁ、行く」
まだ、もう少し先。
お前を支えられるようになれるのは、
お前にも勝てるようになってからだ。

