真夏の残骸


両親は離婚寸前だったけど、きりのくんが初めて、嫌だと泣きついたこと。

共働きですれ違っていた両親はきりのくんにも寂しさを植え付けていて。

それに気付いてから、お母さんが仕事を辞めて専業主婦になったこと。

お父さんが早く仕事を切り上げて家族でご飯を食べるようになったこと。

高校生になって、こっちに戻ってきたこと。

今でも両親は仲が良くてたまに二人で旅行すること。

かくれんぼの最中なんてことはもう忘れていて、ただきりのくんの腕の中で熱に包まれていた。

相槌を打つことが精一杯で、泣くのを必死に我慢していた。

よかったね、よかったね。


きりのくんが幸せになれて、本当に良かった。