真夏の残骸


どくどくと鼓動が速まる。

その寂しげな表情に胸が締め付けられそうになった。

幼い彼の姿と重なりかけて、すぐに消える。

このひとは、きりのくんじゃないのに。

すぐに表情を柔らかく戻した蓮崎くんはにこりと笑った。

…何事もなかったかのように。


「真堂さん、久しぶり。ありがと…じゃあ、生ビールで」

「あ、俺は冷酒飲みたいー!!」


何故か田中くんがにゅっと飛び出してきてわたしに言った。

既に出来上がっている彼は顔を真っ赤にしていて楽しそうだ。

気持ち悪くなったりしないかな、とちょっと心配になる。