真夏の残骸


でも蓮崎なんてひと、わたしは覚えていない。

こんな簡単に人の顔や名前を忘れてしまうものだろうか。

現にさっき佐々木くんの顔を思い出せなかった自分が情けない。


「蓮崎かっこよくなってるねー!」

「うんうん!イケメンって感じ!」

「えー俺はー?」

「田中はノーコメント」

「ひどー!!」

「あはははは」


皆のやり取りを笑って眺めながら、心はどこか浮き足立っていた。

くじを引いたのか、蓮崎くんがわたしの右斜め前に腰を下ろす。

きりのくんは来ないって聞いてたから正直、同窓会には期待してなかったけど。