真夏の残骸


困ったように眉を下げたきりのくんの双眸も少し濡れているようだった。

綺麗な茶色い瞳にわたしが映っている。

それは日陰にいてもわかるくらい澄んでいて、きらきら光っていた。

やっぱり、きりのくんは綺麗だ。


「………ちか、ごめんね、なかないで」


もう一度ゆっくりときりのくんは繰り返した。

宥めるように、あやすように、わたしの頭をそっと撫でながら。

でもやっぱり涙は止まらなくて。

かくれんぼの最中だなんてことはもうすっかり忘れていた。

きっと誰よりつらいのは、わたしじゃなくて、きりのくんなのに。

なんできりのくんは泣かないの。


泣けない、の?