未奈がいなくなってから半年。
また私たちが引き裂かれる。
ある日の朝。私の家のポストにオレンジの手紙が入ってた。
その中を見てみると、
砂田花梨様
この度地球の砂田花梨様がお亡くなりになりました。
なのでclon2045砂田花梨様には地球に来て頂きます。
そう書いてあった。
地球の花梨ちゃんが死んだ。
私が行かなければならない。
和哉と離れる。
拓馬と離れる。
これが運命。
私はなぜか嫌だとは思わなかった。
これで私にこの制度をやめさせるチャンスが回って来た。そう思ったから。
でも、花梨ちゃんが死んだ。
それは考えられなかった。
文通でも字が楽しそうに見えたから。
事故?それとも病気?
このオレンジの手紙には死因さえ書いてくれないの?
わからない。なんで花梨ちゃんが死んだのか。
もしかしたら、まだ生きているんじゃないか。
私にチャンスをくれるため、そうしてくれたんじゃないか。
とりあえず、和哉と拓馬に伝えないと…
私はカフェに和哉と拓馬を呼び出した。
「話ってなんだ?」
「あのね…実は…」
喉が詰まる。言いたいのに言えない。
目が熱い。雫が落ちてくる。
「うっ…地球…に行くっ…の…」
「え…嘘だろ?」
「花梨?俺たちをおいてくのか?」
和哉も拓馬もまだ信じられないみたい。
「本当っ…なの…」
私の目からは涙が止まらない。
「地球の花梨がしんだのか?」
「うん…和哉…離れたくないよぉ〜」
「俺もだよ!お前と離れるなんて…考えたくもない…」