急に上方が騒がしくなってきた。
薄暗くなりつつある山肌に、赤いランプが回転しているのが見える。
僕は頭痛を堪えて上を向く。
銀色とオレンジの服を着た人が手を振っている。
僕はゆっくり振り返す。
「そこにいてください!」
拡声器から聞こえる声にホッとした時だった。
燃え盛る炎の中から人間の形をしたモノが飛び出してくる。
それは僕の体に纏わりつき、耳元を炎で舐めながらこう言った。
「一緒に行こう……相田くん……いつも……一緒だよね……」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…