どれくらいそうしていただろう。
ザクッという何かを地面に突き刺す音と、奇妙な声が断続的に聞こえてきた。
僕はその声に顔を上げる。
遠くに人影があり、それは、棒のようなものを地面に突き刺していた。
その突き降ろした棒の下から、その声は聞こえてきている。
聞いてしまうと、心の底から震え上がってしまうような声が。
人影が近づいてくる。
近づきながらもそこら辺りに、次々と棒を突き刺していた。
「よう」
人影が僕に話しかけてくる。
顔は真っ黒に汚れ、一瞬誰だかわからない。
だが、声でわかる。
合瀬だ。
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