(忘れるなって……何を?) 僕は問い掛けながら考える。 確かに、記号のうち、合瀬には手を出していない。 だが、もういい。 僕にはこれ以上、彼らを攻撃する意思はない。 『忘れる……な……』 やはり、答えは返ってこない。 声はノイズに飲み込まれ、段々と途切れ、やがて聞こえなくなっていった。