「そ、それは今、か、関係ないだろっ!」
馬場先生が、今度は顔を真っ赤にして怒鳴る。
僕はそれを一瞥すると、我慢強く待つ大久保の方へ視線を戻す。
そして、話し続ける。
「それで、その日も、呼び出されていました……。夜の8時に……南部公園に……」
「お、お前、な、何言ってんだ!」
馬場先生は僕の座る椅子に詰め寄ろうとする。
それを琢磨が太い腕で押し止めながら言う。
「馬場先生。少し、静かにしなさい。相田、続けて」
僕はその言葉に頷く。
すると、大久保が口を開いた。
「それは、誰かな?」
「…………」
「ん? どうした?」
「……僕たちは、チクった事がバレれば、それは……犯罪に近い扱いに……」
僕がそこまで言った時だった。
今まで静かにメモを取っていた高祖が叫ぶ。


