校門から校舎を見る。
職員室の明かりは、もう煌々と点いていた。
僕はわずかに開いた校門を通ると、職員室へと向かった。
「おはようございます」
そう言いながら、職員室の引き戸を開ける。
その音に、職員室にいた、数人の教師が僕の方を見た。
僕はその視線を無視すると、真っ直ぐに馬場先生の机まで歩いて行った。
「おはようございます」
「……ああ、来たか。ちょっと生活指導室まで来てくれ」
「はい」
馬場先生が動くと同時に、校長、教頭、生活指導の琢磨が一斉に席を立つのが見えた。
きっと、全員で吊るし上げるつもりだろう。
それにしても、先ず警察でないのは、どうしてなんだろうか。


