マーブル色の太陽


僕は公園の角を左に曲がる。

その角に隠れ、公園の入り口を覗うと、車から降りる二人の人影を確認した。

ひとりは反対側の駅の方へ歩いていく。

そして、こちらに向かう人影の、公園の街灯に一瞬照らし出された靴が革靴であることを確認すると、僕は角から出て、小走りで次の街灯のない角へと移動した。



その角を左に曲がり、しばらく進む。

少し離れた街灯の下、棒状の物を担いだ坂木がやって来ているのが見えた。

僕は立ち止まり、坂木に向かって大きく手を振る。

暗闇に立つ僕を、坂木は目を凝らして確認している。

僕も坂木をじっと見つめた。

そして、回れ右をして来た道を走って逃げる。

後ろをふり返ると、坂木も走って追いかけてきていた。