「あの、うちの母は何か失礼なことを……」

「うん? ふふふ」


あかねさんは僕の血圧を計りながら微笑んでいた。


「えっと、教えて……いただけませんか?」

「ダメ」

「え〜っと……」

「うっそ〜! 『わがままな息子ですがよろしく』だって」

「なんだ、そうなんですか! よかった!」

「びっくりした?」

「はい! 何か失礼なことをいったんじゃないかと。変な母親ですから……」

「そう? 楽しいお母さんだと思うよ?」