「そっか。ああ、お前、馬場ともコソコソやってたな。だったら大丈夫か」


やはり、馬場先生とのことも何か感づいている。

やはり、コイツは危険だ。

上手く扱わなきゃな。

僕がそう考えながら階段を上りきった時だった。



ふと、そこに貼られた大きな鏡を見る。

そして、わかった。

僕は全てを理解した。

階段で見た合瀬の顔。

僕が恐怖を感じた顔。

アレは、僕が今日、トイレで見た自分の顔だ。

鏡に写った僕の顔は、さっきの合瀬の顔そっくりだった。

合瀬と僕は同類だ。