合瀬ならば、その辺りのことに気づいているはずだ。

場合によっては、合瀬本人もその標的になりかねない。

それとも、それを回避するために僕に近づいたのだろうか。

いや、それはあり得ない。


「何、勘繰ってんの~?」

「い、いや、唐突だったんで、びっくりしてさ」


僕はいつもの『相田サトシ』になって答える。

引き延ばすためだ。

考える時間が欲しい。