「どうする? 聞きたくないの?」


合瀬は笑いながらそう言った。

見えない。

コイツが何を考えているのかが見えない。

もし、その理由を僕が聞き、イジメを終わらせることが出来たとする。

すると、次に標的にされる可能性があるのは、坂木たちではないだろうか。



イジメには3種類の立場が存在する。

イジメられる側、イジメる側、そして、傍観という偽善者。

偽善者はその名の通り偽善を振りかざし、今度は坂木たちを攻撃するだろう。

可哀想な僕という存在を守るという名目で。

そして、イジメは続いていく。