「何やってんの?」 思ってもみない声がする。 その声は、坂木でも、原田でもなかった。 合瀬。 一応、記号のひとりなのだが、コイツの行動、性格だけは上手く掴めていなかった。 今も、イジメなどは、自分には関係ないというように、気軽に話しかけてきている。 いつも、坂木たちと行動しているわけでもなく、それでいて、グループ内で孤立しているわけでもない。 これといった弱点は見つからないし、クセもない。 ある意味、坂木より手強いのかもしれない。 僕の中では、コイツの攻略は、最後の予定だった。