「それで、もう大丈夫なの?」 大丈夫? なんと言えばいいんだろうか。 本当のことを言っても信じて貰えないだろうし、アイツが言った、ルールその1を破れば、またあの痛みが襲うのだろう。 「ええ、もう起こらないと思います」 「起こらない? 持病かなんかなの?」 「いえ……なんとなくなんですが……」 「なんとなくねえ」 「はい……一時的なものかと」 一時的なものであって欲しい。 僕は願いを込めてそう言った。 「ほんと? まあ、明日からの検査でわかるよ」 「はい。よろしくお願いします」