でも、僕の迷いは、昨日のみどりと坂木の電話でなくなった。 どういった経緯かは知らないが、みどりと坂木が親密になりつつあるのなら、僕という存在と、僕のこの状況は、きっとみどりを苦しめてしまうだろう。 僕はみどりを苦しめたくない。 「話したいことがたくさんあるの」 「ん?」 「引っ越した後のこととか、向こうで通ってた中学校のこと。部活の話も聞いて欲しいし、担任の先生の話も」 「うん……」