マーブル色の太陽


「あっ! 五組の森山さん? もしかして、もしかして、二人はつきあってんの?」


女子のひとりが、僕らの隣の空いたテーブルまで来てそう言った。

僕はみどりと思わず顔を見合せる。


「幼馴染」


僕がそう言った言葉は、同時にみどりの口から出た単語と綺麗にハモった。


「あ〜や〜し〜い〜」


わらわらと他の女子も集まってくる。

最後のひとりは、ご丁寧に、全員分の飲み物までトレーに載せて移動してきた。


「い、いや、ほ、本当に、お、幼馴染だから。父親同士が同じ会社で……」


必死に言い訳する僕。

知らん振りして、ただ俯き加減に、ストローでコーヒーを飲み続けるみどり。