「サトちゃん。背中貸して」 みどりはそう言いながら、次々と、僕の背中にシャツを当てていく。 外の残暑とは裏腹に、店内の季節はもう秋。 洋服の販売がそういうものだと言われればそれまでだが、僕は興味を持つことが出来ず、ただ、言われるがまま、背中を出し続けた。