次の日、起きてみると、制裁を加えた夢を見たせいか、僕の心は晴れやかだった。
頭の包帯が取れたのもあったのかも知れない。
すっきりとした気分のまま洗面所へ行き、顔を洗う。
汗ばんだ顔を水分で洗い流すと、さらに心地よい気分になった。
時計を見る。
午前9時。
両親は今日、父親の会社のイベントに駆り出され、朝早くから出掛けている。
昨日の夜、そう聞かされていた。
家には僕ひとりだけということだ。
「少し早く起きすぎたかな?」
僕がそう呟き、冷蔵庫の前で、今日はマーマレードをつけるべきか、ピーナツバターにすべきか、食パンを握りながら考えていた時だった。


