『どうしたんですか?』 「い、一緒なんだ……今」 『へーそうだったんですかあ』 「…………」 僕は『声』が馬場先生と、その不倫相手で、僕をひき逃げした中山先生をいたぶり続けるのを見ていた。 そうだ。 こいつらに掛けてやる情なんかない。 自分の学校の生徒をひき逃げした人間と、自分の生徒を見殺しにしようとした人間だ。 「罰が必要だよな」 『ほう。お前もそう思うか』 僕が呟くと、『声』が僕の立っている場所を仰ぎ見ながらそう言った。 「当たり前だろ?」 『まあ、そう急かすな』