「コラー! まてー!」 声はさらに大きくなる。 さすがにこれは江口さんじゃない。 僕は笑いながら振り向いた。 「もう、待ってよ……」 みどりは息を整え、笑顔でそう言った。 「ごめん! 僕が呼ばれてるとは思わなかった」 「別にいいけど」 「ホント、ごめん!」 「いいって! それよりさあ、明日の休み、何か予定ある?」 「いや、特にないけど?」 「じゃあさ、ちょっと買い物つきあって」 「…………」