途端に騒がしくなる教室。

次の授業までのわずかな間、あるものは仲のいい者の所へ、ある者は便所へと、みんなが気忙しく動いていた。

そんな中、僕は一人机の上でじっと考える。

さっきから心配そうな江口さんの視線を感じてはいるのだが、坂木たちの目のこともあって、僕はそちらを向かないようにしていた。