「そ、そうです……」 「じゃあ、僕が坂木くん達にいじめられているの知ってますよね?」 「え、あ、でも……」 「今日のこれは……何なんでしょうか?」 「い、いえ……た、単に……隣同士なのに……お話……出来てないなあ……って」 「……そうですね」 僕はそう答えながらも釈然としない気持ちでうつむいた。 目の端に、江口さんがどうしていいのか分からず、右手に肉まんを、左手にメガネを持ったまま、オロオロとしているのが見て取れる。 その時だった。 『声』が僕に話しかけてくる。