僕は送っていくという馬場先生の申し出を断り、歩いて校門を出た。 その代わり、携帯電話の番号とメールアドレスを聞き出す。 そうだ。 『声』の言うとおり、これからじわじわと締め付けていけばいい。 相手は教師という立場に固執したが故、僕を置き去りにして逃げたわけだし、それ相応の代償は払って貰わなければならない。 何も一度限りのことで済ます必要はない。