「あんまり進んでないです……」 「あ、ありがとうございます」 僕は教えてもらったページをめくりながら外を見た。 雲ひとつない青空。 僕はいつの日か、この青空をなんの悩みもなく、すがすがしい気持ちで仰ぎ見る時があるのだろうか。 青空を青空として。 それはいつだろう。 それは本当に来るのだろうか。 来なかったら……。 長い……。 長すぎる……。 覚悟と諦めが交互に浮かんでは消える。 僕がこの席に着くといつも考えることだ。