『なあ、コイツ、何か変じゃねえか?』
(うん……何か隠してる……。というか、何かを確認してるみたい)
「先生、嬉しいです。そんなに心配していただけるとは思ってませんでしたので」
「は!? いや、まあ、た、担任として、お前……当然じゃないか!」
『やっぱりな。おかしいぞコイツ。何か知ってるな』
(うん。そうみたい)
僕は朝の時点で、事故には僕にも過失があるのかもしれないと思い、このことは忘れようと思っていた。
たとえ、相手が逃げていたとしてもだ。
だが、この馬場先生の態度はあまりにもおかしすぎた。


