みどりが僕らに気づく。
眉間の皺を戻しかけて、更にくしゃっと笑って皺を作りながら、みどりが僕を指差した。
「あー! 良かった! サ……、相田くん、私の髪の色、元々だよね?」
「え? ……ああ、そうですよ。小学校の時から茶色で、それで良くからかわれてました」
「あ? 誰だお前は?」
体格のいい教師が、張り出した腹を更に突き出しながらそう聞いた。
僕は小学校の時からの知り合いだということ、親同士が知り合いだということ、何ならタバコ屋のおばあちゃんに聞いてくれてもいい、ということを告げる。
それでも、腹の突き出た教師は疑っているようだった。
僕は更に続ける。