「だ・か・ら! これは地毛ですって! 親に聞いてもらってもかまいません!」


担任が生活指導室の方のドアノブを開こうとして、僕が冷や汗をかいている時だった。

ドアを開けながら、ひとりの少女が先生と言い合いをしている姿が見える。

みどりだ。

何かしたのだろうか。

普段のみどりであれば、こういう場所にやっかいになることは、まずあり得ない。