マーブル色の太陽


僕は職員室へ急ぐ。

普通なら、事故や入院後の説明と、休んだ謝罪をしに保護者が同伴すべきかもしれない。

実際、母親もついて来ると言ったが、僕はそれを断った。

僕らの担任は、そういう父兄とのやり取りを極力嫌がる。

三者面談さえ五分で済ませてしまうようなサラリーマン教師だ。

当然、生徒の信頼もなく、いや、むしろ、本人は信頼されること自体、面倒だと思っているに違いない。

そんな教師に、わざわざ手土産まで持っていき謝罪した挙げ句、面倒がられるなんて、そんなの僕一人で十分だった。

僕だけだったら、その手土産も必要ないし、始業前なら手早く済ませられる。