「ばーか! ばーか! はげぇ!」


僕らは学校に着く。

本当は学校でも人気のあるみどりと、どこかで離れたかった。

だが、僕の下駄箱まで着いてきたあげく、そう言って走っていった。


「は、はげ……」


僕はため息をつきながらも、少し楽しんでいる自分に気づいた。

だけど、上履きのことを考えると心が沈む。