「あっ、うん!果世のお家にも、お邪魔するから」 まだ9時だもんな。 俺は時計を確認した後、また侑梨に顔を向けた。 「そっか。楽しんでこいよ?」 「うん!夕方には帰ってくるね!行ってきます」 笑顔で頷いた侑梨は、軽い足取りで玄関へ向かった。 俺も椅子から立ち上がって、侑梨の後を追った。 「侑梨!忘れ物」