「行っちまったな……」 「だね……騒がしいお母さんがいないと寂しいなぁ…」 明るくてにこにこ笑顔が絶えないお母さんと、ちょっとクールで仕事には厳しいお父さん。 昔から忙しく働いていた2人。 小さい頃は、構ってもらえなくて寂しかったけど、 今は平気に───なったかな? 「もうこんな時間か……」 リビングへ行って、時計を見ながら冬哉がポツリとつぶやいた。