「そ、そんなことより!ネクタイが欲しいっ」 侑梨が話題を変えるように、俺のネクタイを軽く引っ張ってきた。 ………何でそんなにネクタイが欲しいんだよ。 とか思いつつ、ネクタイを緩めて外した。 「……ん」 「ありがとうっ」 俺が差し出したネクタイを大事そうに受け取る侑梨。 嬉しそうに笑う侑梨を見ていると俺まで顔が綻ぶ。