「何で俺の方向かねーんだよ。今日が最後だっつーのに」 少し拗ねたような声。 その声は私のすぐ耳元で聞こえてくすぐったい。 「ちょっと感傷的になってた…」 「……は?」 「は?って!卒業式なんだから…寂しくなるのは当たり前でしょ!?」 さっきの拗ねた声とは打って変わって、 気の抜けたような声を出す冬哉を軽く睨む。