侑梨が示した先にあったのは──


“藍河 侑梨”

紛れもなく、侑梨の名前だ。



「名前か……」

「昨日更新してもらったんだ~!なんだか嬉しくて!」


にこにこと笑いながら、大事そうに保険証を握る侑梨。



そんな名前が嬉しい、なんて。



「一生その名前だろ?」


これからも変わらねぇよ、それは。