「ちょっ侑梨…!」


さっきは冬哉から抱き締めてくれたのに、なぜか慌てている冬哉。



「あのね……私、わがまま言ってもいい?」

「わがまま?」

「うん…」


恋には不安が付き物だけど、それ以上に愛しさが大きいんだ。


だから、私のわがまま……聞いてくれる?



「私以外の女の子と仲良くしないでほしいな…」


小さな声なのに、誰もいないからかやけに響いたような気がする。