冬哉に会いたいなぁ……


自分から避けてるくせに、そんなことを思ってしまう。



冬哉から話を聞くのが怖くて……

逃げてるのは私。


分かってるけど……今はそれ以上に会いたい、っていう愛しさがあふれそう。





「──…り!侑梨!」


何回か名前を呼ばれてハッと我に帰った。



「か、果世!どうしたの?」

「どうしたの?じゃなくて!帰らないの?本屋さんに寄ろうって話してたじゃん」


あぁ……そうだった。

料理の本を見たいね、ってこの前話してたんだった。